一ノ谷への道のりは大変な坂道
一ノ谷町は、「逆落とし」が行われた伝説の地や「安徳宮」がある一の谷公園など見どころが多いのですが、GoogleMapで検索する一ノ谷町への道のりは生半可なものではありません。「逆落とし」が行われただけあって、この一ノ谷町は凄まじい坂の上にある町なのです。道の選択を間違えると大変なことになります。
源平の足跡を尋ねる方は、少々時間を持て余している方が多いと聞きますが、中にはさっさと回りたい方もいることでしょう。また、足腰に自信がない方は、タクシーで行く方がいいぐらいなのですが、歩いて上がる場合は、これから紹介する近道を歩いていくことを強くお勧めします
#2022年12月探訪

一ノ谷へのアクセス
安徳宮がある一の谷公園へは、市バスの終点「須磨一の谷」から歩いて向かいます。歩行者しか上がることができない「経路1」とGoogleMapで検索したら出てくる通常ルート(自動車はこちら)で向かう「経路2」があります。「逆落とし」の現場は、「一の谷公園」からさらに山を登っていくことになります。
上の地図の「経路1」が徒歩で向かうおすすめの近道です。須磨浦公園を抜けて、傾斜路を上がっていきます。地図で見ても分かりますが、かなりのクネクネ道です。これでも、この道が一番の近道ですので、この地図で怖気づいた方は、タクシーなどで目的地を目指しましょう。なお、「経路1」は、ネットで検索しても出てこない経路です。(2023.2現在)
タクシーに乗ると「経路2」を進むことになります。こちらの道も歩いて登れますが、歩いていても車しかすれ違いません。その理由は、現地に行けば簡単に理解できます。行ってみてください。なお、タクシーに乗る場合は須磨駅でつかまえた方がいいでしょう。
GoogleMapを見ても、坂の凄まじさは伝わりませんが、こんな坂をなあ・・・義経恐るべしです。
「一の谷公園」へ向かう
市バスの終点「須磨一の谷」のターミナル「須磨一の谷プラザ」です。
※須磨一の谷プラザは2023年1月末をもって閉館しています。
ほとんどのお客さんはこのバス停のひとつ手前の「須磨駅」バス停で降りてしまいます。バスがUターンするために作ったターミナルというイメージです。昔は市電の車庫だったのかもしれません。
須磨浦公園
一ノ谷プラザのすぐ西側の須磨浦公園です。きれいなトイレもあります。北側の山の上に一ノ谷町があり、須磨浦公園を挟んで海側に国道2号線とJRが走っています。風光明媚です。桜もきれいです。個人的にも花見に来たことがあります。
また、このあたりも「戦の濱」として名高い源平合戦の史跡です。

経路1(近道:歩行者のみ)
かなりの急斜面ですが、力技で傾斜路を作った感じのすごい道です。一ノ谷町の住民の方はこの傾斜路を利用する方が多いようです。多くの方とすれ違います。急斜面を切り開いた状態ですので、ここからの眺めはとてもいいです。斜面を登りきり、そのまま真っ直ぐ道を進むと一の谷公園に入ります。
「経路1」は、須磨浦公園を歩いて、最初の山側への山陽電車のトンネルを抜けます。このトンネルの先まではなんとか車が通れるようです。ただし、ここから自動車で一ノ谷町には上がれません。
写真左には案内看板がありますが、この道が一の谷公園に通じていると知っていないと気づけないレベルです。私は最初は気づかなった。難しい!!
手書きの分かりやすい案内板です。味があっていいのですが、気づきにくい・・・
山陽電車の下を抜けると歩行者通路が現れます。一部は段差もあるのでバイクであっても走行不可能です。見てわかるとおり、凄まじいヘアピンカーブが連続する傾斜路です。歩行者通路の下に自転車を置いている住民も多いようです。気持ちは分かります。萎えますもん。
歩行者通路の上から見える景色です。須磨一の谷バス停から近いことが分かります。傾斜路の凄まじさも分かります。このアングルでは傾斜路の下の方が見えません。
かつてはここも木々に覆われていたことでしょう。とても人が通れるような状態ではなかったことでしょう。でも、この上に安徳宮があったということは、どこかに道があったはずです。ここだったのでしょうか?
しんどい坂ですが、上に上がってしまえは安徳宮(一の谷公園)はすぐそこです。上がってしまえば道はほぼ平坦です。
一の谷公園側から見ています。正面の細い通路が傾斜路を上がりきったところです。狭い通路です。傾斜路を上がりきって、まっすぐ100mほど進むと安徳宮(一の谷公園)に突き当たります。

経路2(自動車が通れる道だが、一ノ谷町に駐車場はない)
GoogleMapで検索するとこちらの道が候補に上がります。
須磨浦公園も含めて、ここは一ノ谷町です。何度聞いてもワクワクする名前の町です。
写真では伝わりきれませんが、凄まじい坂です。上の方でボールでも落としたら最後、下まで追いつかないでしょう。水筒を落としても同じ悲劇が起こるかもしれません。また、道路舗装がアスファルトではなく、コンクリートで舗装されており、スリップ事故を予防するための丸い模様が付けられています。普通じゃないことが分かります。
道も狭いです。自動車の行き違いはできません。坂の真ん中あたりに退避スペースはあります。
「凄まじい坂」の西側は二の谷地区とのことで、急傾斜地崩落危険区域に指定されています。こんな危険なところに住むのは大変だろうなあと思います。
坂の途中から海が見えます。冬の海は寒々しいですが、いい景色です。この写真は12月のものですが、一ノ谷の合戦は旧暦2月でした。海と空に限れば似たような景色を源平の武者たちも見たことでしょう。
タクシーであれば、この道を上がっていくことになります。坂を上がって道なりに東に少し進んだところが安徳宮(一の谷公園)です。

最後に
逆落としや安徳宮に歩いて行くのであれば、とにかくこの近道を通りましょう。距離も坂道度合いも大違いです。今回は、少し趣向を変えて、近道についてのアドバイスとしてまとめてみました。
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